2007年6月12日 (火)

リチャード・ローティ死去

 アメリカの哲学者リチャード・ローティ(Richard Rorty)が6月8日に亡くなりました。1931年10月4日生まれなので、享年75歳ということになります。死因は、膵臓ガンによる合併症とのことです。

 ジョン・デューイ、トーマス・クーン、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインらに影響を受けた彼は、プラグマティズムの立場から分析哲学などへの批判を試みたことで知られています。彼の業績は、哲学ばかりでなく、政治学、社会学、法学など、広範囲の学問に影響を与えました。

 邦訳のある著作に、『哲学と自然の鏡』(野家啓一【監訳】、産業図書、1993年)、『連帯と自由の哲学』(冨田恭彦【訳】、岩波書店、1988年)、『偶然性・アイロニー・連帯』(齋藤=山岡=大庭【訳】、岩波書店、2000年)、『アメリカ未完のプロジェクト』(小澤照彦【訳】、晃洋書房、2000年)、『リベラル・ユートピアという希望』(須藤訓任=渡辺啓吾【訳】、岩波書店、2002年)があります。

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2006年11月18日 (土)

週末読書、M・フリードマン

 昨日(17日金曜日)は健康診断のため、午後、早退しました。医師会館で行いましたが、多くの方々(そのほとんどの人も企業の健康診断のようでした)が来ていて、午後中かかりました。

 今週は、ジョン・グレイ『自由主義の二つの顔:価値多元主義と共生の政治哲学』(松野弘監訳、ミネルヴァ書房、2006年)を読みました。Cimg0228 ロールズに代表される自由主義政治哲学が普遍的レジームを追い求めていることを「空文」であると喝破する興味深い書物です。ただ、価値多元主義下において政治哲学を形成しようとするなら、その基盤には諸価値間における「暫定協定」を置くしかない、というグレイの議論は、規範理論として政治哲学を構築しようとすることをそもそも放棄する試みといえ、現時点におけるわたしには納得いかない点も多々あります。グレイの政治思考は当初は自由主義を標榜していたのが新自由主義的になったかと思えば、自由主義の立場を放棄してしまうというように変転しており、その点については批判もあるのですが、本書は監訳者や解説者のよれば、グレイの政治哲学の「一つの到達点」と言えそうです。今後の規範理論は、グレイの懐疑主義に応答する必要がありそうです。

 【訃報】20世紀を代表する古典的自由主義者で1976年のノーベル経済学賞受賞者ミルトン・フリードマンが、16日、サンフランシスコの自宅で亡くなったそうです。94歳でした。フリードマンは反ケインズ派「マネタリスト」集団であるシカゴ学派の重鎮。わたしもこの学者には非常に興味があり勉強しようとは思っていたのですが、数年前の正月に箱根駅伝を見ながら『選択の自由』(M&R・フリードマン著、西山千明訳、日経ビジネス文庫、2002年)を読んだだけで、不勉強のままでした。これではいけないと思い、早速、大学の図書館から数冊のフリードマン本を借り出した次第です。Cimg0231

 とくに彼の妻ローズによる『ミルトン・フリードマン:わが友、わが夫』は読書計画に早速くわえたいと思います。

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2006年9月10日 (日)

阿部謹也

Cimg0046  朝、新聞をみると、西洋社会史研究者で元一橋大学長の阿部謹也の訃報が載っていた。記事によると実際に亡くなったのは9月4日のようだ。

 以前『「世間」とは何か』を読んだ記憶はあるのだが、内容は忘れてしまった。これを機に、阿部謹也の本も読み返してみたい。

 【今日の出来事】大相撲秋場所初日、横綱・大関へとそれぞれ昇進がかかっている白鵬と雅山は黒星スタート。皇太子ご一家が観戦。

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